こんにちは!Ninoです!
今回は「サイコパス」について紹介します。
サイコパスと聞くと、恐怖を感じたり、憧れたり、魅力的に思えるかもしれません。
実際、サイコパスは高い知能を持ち、合理的な決断ができるため、非常に頼もしい存在です。
ただ、世の中には良いサイコパスと悪いサイコパスがいて、見習うべきは良いサイコパスです。
サイコパスの特性を理解し、それを意図的に引き出せるようになったら、自分の限界を超えることも可能です。
・サイコパスの特性
・サイコパスの特性の生かしかた
サイコパスについて
反社会的人格の一種のこと。サイコパシー、マキャベリズム、ナルシシズムの3つのパーソナリティ特性を総称して「ダークトライアド」ともいう。
「サイコパシー」:誇大性、自尊心、エゴージズム、共感の欠如が特徴とされる。
「マキャベリズム」:対人操作、搾取、道徳観に対する冷笑的無視、自己中心や欺瞞を特徴とする。
「ナルシシズム」:継続的な反社会的行動、衝動性、利己主義、無反省を特徴とする。
サイコパスとは、サイコパスであるかないかではありません。つまり、白か黒ではなく度合いが高いか低いの問題です。
サイコパシーは高水準でも極端に低水準でも適応性がなく、中間レベルが最も適応性があります。
これらの度合いは遺伝、家系、教育、知性、チャンスなどの様々な要因によって決まります。
サイコパスの特性
イギリスの心理学者のケヴィン・ダットン氏の著書『サイコパス 秘められた能力』の中で、サイコパスの特性には次のようなものがあると紹介されています。
①非常さ
②恐怖心の欠如
③衝動性
④自信
⑤高い集中力
⑥冷静さ
⑦精神の強靭さ
⑧魅力
⑨カリスマ性
⑩共感度の低さ
⑪良心の欠如
①非常さ
サイコパスは目的達成のために、利用価値があるものは徹底的に利用します。他人を弱みを嗅ぎつけるのがうまいので、そこにつけこんで操ろうとします。
②恐怖心の欠如
サイコパスは恐怖心が欠如しているため、感情に影響されません。そのため、リスクを気にせず行動でき、スリルを追い求める傾向もあります。
③衝動性
サイコパスは衝動性が高く、思いついたらすぐに行動に移します。良くも悪くも欲望に忠実です。
④自信
サイコパスは自分に絶対の自信を持っているため、他人からどう思われようと全く気にしません。そのため、自分に正直な行動ができます。
⑤高い集中力
サイコパスは高い集中力を発揮します。周りが見えなくなるほど目の前のことに集中し、結果を追求します。
⑥冷静さ
サイコパスは感情を機械的に処理するため、常に冷静でいられます。そのため、感情に流されずに合理性を追求することができます。
⑦精神の強靭さ
サイコパスは不屈の立ち直り能力を持っていて、忍耐力も高いです。
恐怖や悲しみといった感情を感じないため、相手から裏切られたり、不公平に扱われても特に気にしません。
⑧魅力
サイコパスは常に冷静で、合理的かつ迷いのない決断ができます。また、状況に応じて利他的にもなれるため、非常に魅力的に見えます。
⑨カリスマ性
サイコパスは自信にあふれていて、説得力やトーク力が高く、状況に応じて振る舞いも変えられるので、非常に高いカリスマ性を持ちます。
⑩共感度の低さ
サイコパスは共感度が低いです。他人の感情を読みとる観察力はありますが、共感はしません。
相手がどう感じているのかは分かるけど、それに対して何も感じません。
⑪良心の欠如
サイコパスは良心が欠如しているため、合理的に目的を達成するためには、犠牲をはらいません。
感情を偽るのもうまいので、他人を騙すことも得意です。
良いサイコパスと悪いサイコパス
サイコパスといっても、一概に悪いというわけではありません。中にはその力をコントロールし、他人や社会のために役立てている人もいます。
良いサイコパスと悪いサイコパスの違いは、他人、社会生活における人間関係、世間などに対する態度によって決まります。
【良いサイコパス】
「他人」→必要のない危害を加えない。
「社会生活」→必要に応じて自分の行動を制御できる。
「世間一般」→サイコパスという人格を社会の利益のために利用する。
【悪いサイコパス】
「他人」→他人を傷つけても良心が痛まない。
「社会生活」→サイコパシー性が高く、コントロールできない。
「世間一般」→自分以外の人間の行動結果に興味がない。
良いサイコパスだからといって成功するとは限りません。サイコパスが成功するかどうかは、知能レベルが影響します。
知能レベルが高ければ、サイコパス的特性を上手に活用できますが、知能レベルが低い場合にはサイコパス的特性に振り回されてしまいます。
このように、サイコパス的特性は諸刃の剣です。
職業におけるサイコパス的特性
職業によっては、サイコパス的特性が求められることがあります。
職業において、サイコパス的特性がどの程度見られるかを調べた実際の調査では、次のような調査結果がでています。
【サイコパス度が高い職業】 | 【サイコパス度が低い職業】 |
1.企業の最高経営責任者(CEO) | 1.弁護士 |
2.弁護士 | 2.看護師 |
3.報道関係 | 3.療法士 |
4.セールス | 4.職人 |
5.外科医 | 5.美容師/スタイリスト |
6.ジャーナリスト | 6.慈善活動家 |
7.警察官 | 7.教師 |
8.聖職者 | 8.クリエイティブアーティスト |
9.シェフ | 9.内科医 |
10.公務員 | 10.会計士 |
驚くべきは、CEOはサイコパス度が高いということです。
恐らく、CEOには感情を排除した合理的な判断を行うことで、経済的利益を最大化することが求められるからだと思われます。
実際、リーダー的特性とサイコパス的特性には多くの共通点があります。
【リーダー的特性】 | 【サイコパス的特性】 |
カリスマ性 | うわべの魅力 |
自信 | 誇大妄想 |
影響力 | 他人を操る力 |
説得力 | 詐欺のテクニック |
先を見越した考えかた | 込み入った作り話を考える |
リスクを負うことができる | 衝動性 |
行動本位 | スリルを追い求める |
難しい決断ができる | 感情に乏しい |
このように、リーダー的特質とサイコパス的特性には共通点が多いため、企業によってはサイコパスが求められることがあります。
サイコパスの特性を生かす
サイコパスの特性は、力を発揮したいとき、何かを成し遂げたいとき、自分の限界を超えたいときに非常に頼もしい武器になります。
実際にサイコパスになることはできませんが、サイコパスを演じることはできます。
それによって、サイコパスの特性を生かすことができます。
そのためには、サイコパス的特性を状況に応じてギア調整する必要があります。
例えば次のようなイメージです。人によってギア調整は様々です。
【重要な決断を行う場合】
・自信、冷静さ、精神の強さのギアを上げる
・恐怖心、共感、衝動性のギアを下げる
【相手を説得する場合】
・自信、魅力、良心、共感のギアを上げる
・非常さ、衝動性のギアを下げる
【新しいことに挑戦する場合】
・衝動性、自信、精神の強さのギアを上げる
・恐怖心、冷静さのギアを下げる
このように、状況に応じてギア調整を行っていきます。ギア調整は頭の中でイメージし、それを基に行動に移します。
ただ、サイコパスの力は危険なため、あくまで良いサイコパスを意識して調整を行う必要があります。
実際にサイコパスを演じるためには、次のような行動を意識してみるとよいでしょう。
①行動あるのみ
②エッセンシャル思考をもつ
③自分に正直になる
④説得を極める
⑤ひたすら前に進む
⑥いまに集中する
⑦感情に流されない
①行動あるのみ
とにかく行動することを意識しましょう。
先延ばしによって一時的な安心感は得られますが、結果的に何も得られません。
先延ばしの理由には「決断ができない」「失敗が怖い」「完璧にやりたい」などがありますが、立ち止まっていては時間がどんどん過ぎていきます。
サイコパスは行動が早く、迷いがないため、多くの結果を手にします。とにかく「トライ&エラー」が重要です。
②エッセンシャル思考を持つ
本当に重要なことに集中し、最小の時間で成果を最大にすることを意識しましょう。
成功するサイコパスは知能レベルが高く、問題の見極めが上手なため、成果と効率を重視することができます。
自分にとって本当に重要な1%に集中し、それ以外の99%の無駄は捨てましょう。
③自分に正直になる
自分に正直に生きましょう。
そのためには、他人の目を気にしないことが重要で、嫌われる勇気を持つ必要があります。
結果を出したければ、ノーと断ったり、冷酷に振る舞ったりすることも時には必要です。
嫌われる勇気は自信の上に成り立ち、自信は努力の上に成り立ちます。
エッセンシャル思考を持ち、本当に重要なことに集中すれば、自信もついてきます。
④説得を極める
サイコパスは説得の天才です。
観察力が鋭く、人をよく見ているため、相手が何を感じているのかを敏感に読みとり、振る舞いを変えていくことができます。
また、自信があり利他的にもなれるため、影響力も発揮することができます。
説得を極めるには、普段から人を観察し、人間心理を知り尽くす必要があります。また、説得のルールについて知っておくと便利です。
説得のルールには「SPICE」というものがあります。
【SPICE】
・Simplicity(単純性)
・Perceived self-interest(私的利益感)
・Incongruity(意外性)
・Confidence(自信)
・Empathy(共感)
Simplicity(単純性)
人間の脳は複雑なものより、単純なものを好むという傾向があります。
そのため、シンプルなメッセージほど相手に受け入れられやすくなります。
Perceived self-interest(私的利益感)
人間は、誰もが自分の利益に敏感です。
そのため「自分の利益=相手自身の利益」になる、つまりお互いがwin-winになることを示すことで説得しやすくなります。
Incongruity(意外性)
予想外の出来事は、私たちの脳を混乱させます。
特にユーモアによって笑いを誘うことで、相手が意味を考えようとすることで警戒が解かれ、説得を行いやすくなります。
Confidence(自信)
自信を持って説得を行うことで、信頼できる人物だと思わせることができます。
また、相手自身も信頼できる人物だから大丈夫と決断に自信を持つことができます。
Empathy(共感)
相手の話に共感を示すだけでなく、話のペースやボディランゲージも合わせることで、相手は親近感を抱き、説得を行いやすくなります。
説得のルール「SPICE」以外にも、社会的影響力について知っておくと、説得のレベルが上がります。
⑤ひたすら前に進む
成功や失敗、挫折、他人の裏切り、不公平な扱いなどにとらわれず、ひたすら前に進みましょう。
感情の余韻に浸ったり、自分を責めたりせずに結果だけを追い求めることが大切です。
⑥いまに集中する
過去を悔やんだり、将来を不安に思っても意味がないため、いまに意識を集中させることが大切です。
「パフォーマンス=集中力×時間」で決まるため、いまに集中することは、結果に集中することにもつながります。
また、それによって究極の集中状態「フロー」に達することも可能です。フローでは時間感覚が歪んだり、自意識が消滅したりします。
フロー体験をすることで、幸福感を得たりすることもできます。
⑦感情に流されない
適切なタイミングで感情をコントロールできれば非常に役に立ちます。
特に恐怖を感じている時などは、心のスイッチをオフにし、感情を排除して行動する必要があります。
頭で考えていることは事実ではないため、恐怖を感じてなかったら自分はどういう行動をするのかを考え、その通りに行動してみるとよいでしょう。
最後に
サイコパスについて重要なことをまとめます。
・サイコパスとは反社会的人格の一種のこと。
・サイコパスには多くの特性がある。
・サイコパスは白か黒ではなく度合いが高いか低いの問題。
・良いサイコパスと悪いサイコパスがいる。
・サイコパスが成功するかは知能レベルが影響する。
・リーダー的特性とサイコパス的特性には多くの共通点がある。
・サイコパス的特性は非常に頼もしい武器になる。
・サイコパスになることはできないが、サイコパスを演じることはできる。
・サイコパス的特性を状況に応じてギア調整する。
眠れるサイコパスを解放し、自分の限界を超える。
サイコパス的特性を意図的に引き出せるようになることで、自分の限界を超えることができます。
そのためには、サイコパシーのギア調整をイメージ上で行い、実際に行動に移す必要があります。
サイコパスの力は強力で危険ですが、使いこなせれば、人生の質を高めることができます。
以上です!それではまた!