こんにちは!Ninoです!
今回は「自然の力」について紹介します。
自然には日常的なストレスを和らげ、気分を高めたり、脳を活性化したりする効果があります。
しかし、都市化やデジタル化といった要因によって、私たちは自然に触れる機会が減ってしまいました。
その結果、慢性的な不調、近視、ビタミンD欠乏症、肥満、うつ病、孤独感や不安感といった症状が増加してきています。
私たちは自然の力を再認識し、日常生活に自然を取り入れていく必要があります。
ちなみに、バイオフィリアとは「人間は本能的に自然とのつながりを求める」という概念のことです。
・自然の力について
・自然を取り入れる方法
自然の力について
自然には様々な力があることが多くの研究で分かっています。
実際、都会にいるときと豊かな自然がある環境にいるときの幸福度の差は、1人でいるときと、友人と一緒にいるときの差よりもはるかに大きく、何もしていないときと歌やスポーツなど好きなことをしているときとの差が同程度と言われています。
しかし、私たちは自然と触れる機会が減り、その恩恵を受けれていません。
自然不足の影響
自然の中で進化してきた人間は自覚がなくても、自然に囲まれているときが最も快適で心地よさを覚えます。
しかし、人間の活動拠点が都市部に移っていくことで、私たちは自然と関わる機会が減りました。
私たちの脳や身体は、都市部での生活に完全に適応できておらず、強すぎる覚醒状態によってストレスを感じやすかったり、不安障害や気分障害を発症したりします。
また、室内で多く過ごすことで「自然欠乏症」になり、慢性的な不調、近視、ビタミンD欠乏症、肥満、うつ病、孤独感、不安感、注意力の低下など心身に様々な問題が生じます。
このように「自然」は人間に必要不可欠な存在です。自然の効果を知り、日常生活に取り入れていくことが求められます。
自然の効果
自然の具体的な効果には次のようなものがあります。
・リラックス効果
・ストレス低減効果
・気分の改善
・アンチエイジング効果
・睡眠改善効果
・認知機能の向上
・感性が研ぎ澄まされる
・NK細胞が活性化する
リラックス効果
自然にはリラックス効果があります。
自然に触れることで、血圧や脈拍が低下し副交感神経が優位になります。その結果、気持ちが穏やかになり幸福感が増します。
ストレス低減効果
日常生活のストレスは自然に触れることで和らぎます。
血圧の低下、コルチゾール値の低下、ストレスホルモンの減少などが見られます。
気分の改善
自然に触れることで気分が改善します。
緊張、不安、疲労、混乱などの気分が和らぎ、ポジティブな感情が優位になります。
アンチエイジング効果
自然にはアンチエイジング効果があるとされています。
肌荒れが改善したり、ポジティブな感情になったりと、心身ともに自然から恩恵を受けることができます。
睡眠改善効果
朝に太陽の光を浴び、夜は強い光を控えると、深い睡眠や質のいい睡眠につながります。
メラトニンという眠気を誘う働きを持つホルモンが、太陽の光を浴びてから約15時間後に分泌されるからです。
また、太陽の光を浴びると体内でビタミンdが生成され、骨が形成されたり、感情を整え心を安定させる働きを持つセロトニンという物質が脳から分泌されます。
認知機能の向上
自然の中で過ごせば、頭がクリアになり、認知機能が向上します。
感性が研ぎ澄まされる
自然の中で過ごすことで、感性が研ぎ澄まされます。
五感で自然を感じることで、直感が鋭くなったり、創造性が向上したりします。
NK細胞が活性化する
自然に触れることで、NK細胞という悪い細菌をやっつける細胞が活性化することが分かっています。
自然が五感を刺激する
自然が五感に与える影響について紹介します。
視覚
自然を見ることでリラックスできたり、ストレスが低減したり、ポジティブな感情が生まれたりします。
理由は正確には分かっていませんが、自然の景色は脳がスムーズに情報を処理できるからだと考えられています。
自然は画像や映像でもよくて、本物の自然ほどではないですが効果があるとされてます。
聴覚
鳥のさえずり、葉の揺れる音、風の吹く音、小川のせせらぎなどの自然音にはリラックス効果があります。
これは自然音には、1/fゆらぎのリズムがあるからです。
1/fゆらぎのある音を聴いていると脳がリラックスした状態になるため、ストレスの緩和に役立ちます。
嗅覚
嗅覚は五感の中で最も強く脳に刺激が届く器官です。そのため、嗅覚からの刺激はダイレクトに気分や行動に影響します。
自然が多い場所では、樹木からフィトンチッドという物質が空気中に放出されます。
フィトンチッドを含む香りを嗅ぐことで、副交感神経が刺激され、ストレスが低減したり、血圧が下がったりします。
また、フィトンチッドを吸収することで、人間の身体がもつNK細胞が活性化するとされています。
NK細胞には、がん細胞やウィルス感染細胞を攻撃する効果があります。
触覚
手や足が木肌に触れると、脳や身体がリラックス効果が分かっています。
また、素足で大地に触れたりすると脳が活性化されることも分かっています。
自然と畏敬の念
自然には畏敬の念を呼び起こす力があります。
畏敬の念があることで、人間は謙虚になったり、寛大になったり、視野が広くなったりします。また、ポジティブな感情を生み出すため、深い幸福感を得ることもできます。
バーチャルな自然でも畏敬の念を感じることができますが、実際の自然ほど強い効果はありません。恐らく、視覚や聴覚からでしか自然を感じられないからでしょう。
自然を取り入れる方法
自然を日常生活に取り入れるには、自然は大切だと意識し、積極的に触れ合う努力をする必要があります。
自然の最大の効果が得るためには、個人差はありますが、1ヶ月に5時間ほど自然の中で過ごすとよいとされます。
つまり、1回あたり30分程度を週に2回自然の中で過ごす、もしくは1ヶ月に2、3日都会を離れると気分の変化とストレスの軽減が見込めます。
ネイチャー・ピラミッド
『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方』という本では、自然を日常に取り入れる目安として、「ネイチャー・ピラミッド」という考え方が紹介されています。
このピラミッドを見れば、必要に応じてどのように自然と接すればいいかが一目で分かります。
【ネイチャー・ピラミッド】
毎日→庭、観葉植物、町中の公園で一息つく。
毎週→緑豊かな大きな公園、川辺などでリラックスする。
毎月→ハイキングや森林浴にでかける。
毎年→大自然に畏敬の念を抱く。
毎日
日常的に自然と触れれば、集中力の向上、気分の改善、ストレス低減、リラックス効果、創造性の向上などが望めます。
町中の公園で15分から45分過ごすだけでも効果があり、昼休みや仕事帰りなどに少し立ち寄るとよいでしょう。
また、オフィスの窓から自然の風景が見えると、仕事の能率が上がり、仕事のストレスが減ることも分かっています。
近くに自然がなければ、観葉植物などを置いてみるとよいでしょう。
毎週
自然がより多い公園に行くとよいでしょう。川などに触れることでも自然の恩恵を受けることができます。
毎月
ハイキングや森林浴に行くことで、より多くの自然に触れることができます。
毎年
普段では行けないような有名な自然スポット(パワースポット)に行ってみるとよいでしょう。雄大な自然の中で畏敬の念を感じることができます。
デジタル自然
本物の自然に触れることできない場合、デジタルの自然を活用することができます。
本物の自然ほど効果はありませんが、メリットを受けることができます。
自然の動画や画像を見たり、ヒーリングミュージックを聴いてみるとよいでしょう。
最後に
自然の力について重要なことをまとめます。
・自然には日常的なストレスを和らげ、気分を高めたり、脳を活性化したりする効果がある。
・都市化やデジタル化によって、自然に触れる機会が減った。
・自然不足で心身にマイナスの影響がでる。
・自然は五感を刺激する。
・自然に触れることで、畏敬の念を感じられる。
・1ヶ月に5時間ほど自然の中で過ごすと効果が得られる。
・デジタル自然を活用してもよい。
自然は強力な力を秘めている。
私たち人間は、本能的に自然とのつながりを求めます。
そのため、自然に触れることで日常的なストレスが和らぎ、気分が高められ、脳が活性化したりします。
自然の恩恵を受けるために、1ヶ月に5時間を意識して自然の中で過ごしましょう。それが難しい場合は観葉植物やデジタル自然で代用するとよいでしょう。
以上です!それではまた!