こんにちは!Ninoです!
今回は「マルチ・ポテンシャライト」という様々なことに興味を持ち、取り組んでいる人の生き方について紹介します。
マルチ・ポテンシャライトは、1つのことを追求するスペシャリストとは反対の性質があります。
そのため、今の社会の常識の中では非常に生きづらいかもしれません。
もしあなたに以下のような特徴があれば、マルチ・ポテンシャライトのような生き方の方が向いている可能性があります。
・何をやっても中途半端
・様々なことに興味をもつ
・天職が見つからない
・やりたいことがたくさんある
・一つに絞れない
もしこのような特徴があってもガッカリすることはありません。
なぜなら、今後の社会ではマルチ・ポテンシャライトのような生き方の方が求められるからです。
・マルチ・ポテンシャライトについて
・マルチ・ポテンシャライトの働き方
・マルチ・ポテンシャライトの時代
マルチ・ポテンシャライトについて
様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探求する人。似た概念として「ゼネラリスト」がある。
マルチ・ポテンシャライトは、エミリー・ワプニックの著書『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』で語られている概念です。
マルチ・ポテンシャライトは、マーケティング→音楽→芸術→プログラミングのように様々なジャンルを次々と飛び回ります。
これは、ある意味世間の常識に反した生き方です。日本では1つのことを追求するスペシャリストの方が大切にされるからです。
そんな、マルチ・ポテンシャライトにはどのような特徴があるのかを見ていきたいと思います。
マルチポテンシャライト特徴
マルチポテンシャライトには、いくつかの特徴があります。これは、これからの時代に適応していくために必要な能力です。
①アイデアを組み合わせられる
②学習速度が速い
③適応能力が高い
④幅広い視点を持っている
⑤ジャンルの架け橋になる
①アイデアを組み合わせられる
マルチポテンシャライトは、様々なことに興味をもち、多くの視点を持っています。
そのため、複数のアイデアを組み合わせ、新しいものを生み出すことができます。
問題解決の際に、常識にとらわれないクリエイティブな発想ができ、オリジナリティあふれるアイデアをだすことができます。
それらがイノベーションなどに繋がることもあり、新しい時代を切り開いていく能力をもっています。
②学習速度が速い
マルチポテンシャライトは、「様々なことを追求する=何回も初心者を経験する」ため、効率的な学習方法を身に付けています。
知的好奇心が強く、新しいことをどんどん学んでいきます。特に興味があることを学ぶときは、熱心に取り組み、スキルをすぐに習得します。
また多くのスキルは他の分野にも応用可能なため、スムーズに学ぶことも可能です。
③適応能力が高い
マルチポテンシャライトは、1つのスキルや環境にこだわらないフットワークの軽さがあり、様々な状況や役割をこなすことができます。
これは今の不安定な社会には必要な能力です。
④幅広い視点を持っている
マルチ・ポテンシャライトは、世の中の様々な視点を学ぶので、それぞれのテーマが互いに関連し、影響しあっていることに気づきます。
その結果、幅広い視点から統合的な問題解決を行ったり、新しいカテゴリーを生みだしたりします。
⑤ジャンルの架け橋になる
マルチ・ポテンシャライトは幅広いスキルや知識を持っているため、スペシャリスト同士の架け橋になることができます。
たとえ浅いスキルや知識でも、全く知らない人に比べて理解が早く、コミュニケーションをスムーズに行うことができます。
マルチ・ポテンシャライトの問題
現代社会をマルチ・ポテンシャライトと生きていくためには、自身のメンタルや外部の声などの問題に対処する必要があります。
特に以下のような問題に対処する必要があります。
・スペシャリスト幻想
・アイデンティティ問題
・外部のノイズ
スペシャリスト幻想
スペシャリストが優れていて、ゼネラリストはダメだみたいな風潮があります。
それはスキルを基準に評価していて、創造力や情熱といった要素を無視しています。
スキルも大事ですが、成熟社会においては、スペシャリストよりも新しい市場を作れる人の方が価値が高まります。
スペシャリストはその分野の細かい部分を見ることが得意ですが、ゼネラリストは物事を広い視点で見ることが得意です。
つまり、スペシャリストもゼネラリストも両方必要だということです。
私たちは、就職活動の時に軸を1つに絞れと言われ、スペシャリスト幻想を植え付けられます。
その結果、創造性や情熱を疎かにして、スキルを過大評価する傾向があります。
アイデンティティ問題
マルチ・ポテンシャライトとして生きていくことで、自身のアイデンティティに疑問を抱くことがあります。
様々な分野を飛び回るため、一流になれないという不安、何度も初心者を経験する不安、今までのスキルが消えるという喪失感などに駆られてしまいます。
その結果、自信を無くしたり、ストレスを抱えてしまいます。
これらの問題に対処するには、「自分に優しくなる」必要があります。大事なのは一流になるより、現場で役に立つことです。
外部のノイズ
外部のノイズに対処することも非常に大切です。
マルチ・ポテンシャライトの生き方は世間の常識から外れた生き方です。そのため、外部から多くのノイズが発生します。
他人から生き方を否定されたり、仕事に疑問を持たれたりするかもしれません。
そういう時でも自分の信念を曲げず、自信をもつ強さがマルチ・ポテンシャライトにとって必要です。
マルチ・ポテンシャライトの働き方
マルチ・ポテンシャライトにとって、働き方はよく考えなければならない重要な問題です。
特に仕事に求めるものや、ワークモデルを意識しなければなりません。
仕事に求めるもの
マルチ・ポテンシャライトとして働くためには、「仕事に何を求めるのか」を考えなくてはなりません。
何の考えもなく、次から次へと仕事を変えてしまうのは、人生にさまよっているだけです。
・意義
・多様性
・お金
・時間
意義
マルチ・ポテンシャライトとして生きるためには、まず意義が必要です。自分が「有意義なことをしている」という実感がなければなりません。
自分の知識や経験との関連性があったり、誰かの役に立っていると思えることで意義を感じることができます。
意義がある仕事をしていると、日々の生活が充実したり、幸福感が増したりするというメリットがあります。
多様性
マルチ・ポテンシャライトは仕事に多様性が必要です。
多くの分野に興味を持つため、それらを満たせるような環境でなければ不満が募っていきます。
多様性が少なすぎると、退屈でストレスがたまり、逆に多様性がありすぎても、1つ1つが中途半端になり、心に余裕がなくなってしまいます。
お金
マルチ・ポテンシャライトは、次から次へと新しいことを学んでいくため、お金ががかかります。
そのため、資金計画が特に重要になってきます。
自分に何が重要で、何が重要でないかを見極めて、無駄な浪費をせず、重要なことに投資していく必要があります。
時間
マルチ・ポテンシャライトにとって時間は大きな問題です。やりたいことが多くて時間が足りなくなってしまいます。
そのため、多くの選択肢の中から、自分にとって何が重要なのかを見極めて取り組む必要があります。
また、辞めるタイミングを考えることも必要です。どこまでの知識やスキルが身についたら次に移るのかを考えないと、時間が足りなくなってしまいます。
マルチ・ポテンシャライトのワークモデル
マルチ・ポテンシャライトには様々なタイプの人が存在し、それぞれキャリアも異なります。
1つのことに集中するのが得意か、同時進行するのが得意かなどによってワークモデルが異なります。
エミリー・ワプニックの著書『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』では、4つのワークモデルが紹介されています。
4つのワークモデルは、組み合わせたり、使い分けたりすることができます。
以下ではそれぞれ紹介していきます。
①グループハグ・アプローチ
②スラッシュ・アプローチ
③アインシュタイン・アプローチ
④フェニックス・アプローチ
①グループハグ・アプローチ
1つの多面的な仕事やビジネスに関わることで、多くの役割をこなす方法です。
このアプローチでは、1つの仕事で意義、多様性、お金、時間の全てが満たされれます。
1つの仕事で様々な能力が求められることが好きな人に向いているアプローチ方法です。
以下のような仕事が例として当てはまります。
【マーケティング職】
経営、マーケティング、心理学、デザイン、経済学などのスキルが必要
【教師】
コミュニケーション能力、教育スキルなどが必要
このようなマルチ・ポテンシャライトに優しい仕事に出会えたら幸せですが、実際に出会うのは難しいです。
そのような場合は、今の仕事を工夫して多面的なものに変えたり、起業したり、副業を行うなどの方法が考えられます。
また、一時的に他のアプローチを利用するのもいいかもしれません。
②スラッシュ・アプローチ
いくつかの仕事を掛け持ちし、それを飛び回るアプローチです。
安定より融通を重視し、様々な仕事を行き来することが可能です。
会社などの組織に依存するのではなく、自発的に行動ができて、独立心がある人に向いているアプローチです。
スケジュール管理が得意、世の中の道を外れる覚悟がある、他人に指示されるのが嫌などの特徴があればこのアプローチをとるとよいでしょう。
例として以下のような仕事が当てはまります。
・ライター
・ブロガー
・アフィリエイター
・プログラマー
・WEBデザイナー
このようなスキルを身に付けていると、フリーランスとして自由な働き方も可能です。
③アインシュタイン・アプローチ
安定した仕事をしながら、情熱を注げる取り組みを他に持つアプローチです。
融通より安定を重視したアプローチです。
「好きなことで稼がなければならない」というプレッシャーから解放され、何も心配なく好きなことを探求できます。
このアプローチが機能するためには、本業で消耗しすぎず、好きなことに取り組む体力や気力が残っている必要があります。
④フェニックス・アプローチ
1つの分野を深く学んだら、次の分野に移るアプローチ方法です。
深く学びたいという想いと、幅広い経験を積みたいという想いの両方を満たすことが可能です。
ある業界で数ヶ月、もしくは数年働いた後に方向転換して、新たな業界でキャリアをスタートさせたりします。
長い期間にわたって、1つの物事に熱中できる人や、深く学びたい人にはおすすめのアプローチです。
このアプローチを実現するには、新しい分野に移るためのベースを築いておく必要があります。
例えば以下のような方法です。
【人脈を広げる】
・知り合いに頼る
・イベントに参加してみる
・新しい人に出会う
【知識を身に付ける】
・独学で勉強する
・セミナーに参加する
・本を読む
【経験を積む】
・トレーニングを受ける
・副業でやってみる
・ボランティアで働いてみる
マルチ・ポテンシャライトの時代
現在の社会では、終身雇用を前提としたような働き方がまだまだ多く、スペシャリストが重宝されています。
しかし、今後の人生100年時代において、マルチ・ポテンシャライトの人の方が価値が高くなる可能性があります。
それには以下のような理由があります。
①AIにどんどん仕事を奪われる
②働く期間が長くなる
③娯楽が増える
①AIにどんどん仕事を奪われる
人生100年時代では、AIによってどんどん仕事が奪われていきます。
そうなると、多くの人が職を失い、新しい仕事を探すことになります。
これまでの終身雇用が完全に崩壊することで、社会全体の意識が変わり、私たちの意識まで変わります。
その結果、生き方に多様性がでてきて、マルチ・ポテンシャライトのような生き方を選択する人も増えてきます。
②働く期間が長くなる
100年時代では、私たちの寿命が長くなり、定年年齢も上がるため、働く期間が長くなります。
その間にテクノロジーなどが進歩して、社会に必要な仕事も変わります。そのたびに仕事が無くなったり、新しい仕事ができたりします。
そのたびに、私たちは仕事を変えなければなりません。それは長生きすればするほど可能性が高まります。
③娯楽が増える
テクノロジーの発展などの社会変化によって、娯楽が増えていきます。
娯楽が増えることで、それを仕事にする人が増えてきます。
最近では、プロゲーマーという仕事がありますが、これは娯楽としてのゲームが仕事になったケースです。
このように、娯楽から仕事が生まれることが今後増えてくると考えられます。
最後に
マルチ・ポテンシャライトについて重要なことをまとめます。
・「マルチ・ポテンシャライト」とは、様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探求する人
・幅広い視点を持ち、アイデアを組み合わせることができる
・情熱や常識にとらわれないクリエイティブな発想を持ち、イノベーションを起こすことができる
・学習速度が速く、適応能力が高い
・自分のメンタルや常識といった外部のノイズと向き合わなければならない
・「意義・多様性・お金・時間」について考える必要がある
・マルチ・ポテンシャライトには4つのワークモデルがある
・今後の人生100年時代では、マルチ・ポテンシャライトの人の価値が高くなる可能性がある
マルチ・ポテンシャライトは様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する。
今後の人生100年時代においては、マルチ・ポテンシャライトのようなクリエイティブでイノベーションを起こせるような人の価値が高くなる可能性があります。
もしあなたが、今現在スペシャリストとして1つのことを探求しているのであれば、視野を広げて様々なものに触れてみるのもいいかもしれません。
以上です!それではまた!